COLUMN琉球アーバンホーム コラム
2019.10.18木造住宅
沖縄の木造住宅☆建てるなら知りたい2種類の「工法」
沖縄でも木造住宅をマイホームに選ぶ家庭が増えましたよね。ひと昔前の木造と違い、シロアリや耐火対策も取られるようになり、沖縄でも木造住宅は「ローコストで理想を実現する」と言われるようになりました。
ただ、台風が多く「高温多湿」として有名な風土・気候の沖縄では、「木造住宅よりもコンクリート造」との説が長年定着していたため、あまり詳しい情報も広がっていません。
せっかく沖縄で木造住宅を建てるなら、より自分たちの理想に適したマイホームにしたいですよね。そこで今日は、木造住宅の2種類の工法と、それぞれの特徴をお伝えします。
それぞれに向き不向きや魅力があるので、ぜひ、参考にしてください。
沖縄の木造住宅☆
建てるなら知りたい2種類の「工法」
職人の技が光る「木造軸組工法」
昔ながらの木造住宅と言えば、この「木造軸組工法」です。日本で長く用いられてきた工法なので、「在来軸組工法」とも言われます。
ローコスト住宅の多くがこの木造軸組工法を用いているように、鉄筋コンクリート造などと比較しても、比較的安価に収まる沖縄の木造住宅のなかでも、より予算内で理想のマイホームを実現しやすい点がメリットです。
【 沖縄の木造住宅☆木造軸組工法 】
★ 骨組みとなるのは縦軸の「柱(はしら)」と横軸の「梁(はり)」、そして面に斜めに掛かる木材です。
・ 昔ながらの工法だけに、間取りの自由度が高い点が評価され、特に注文住宅の工法として用いられます。地元密着型の工務店などでも、この工法を用いる業者が多いです。
沖縄のみならず、日本の木造住宅と言えば、その昔からこの木造軸組工法でしたから、様々な構造・工法を選ぶことができる現代においても、国内70%ほどの住宅がこの工法を採用しています。
木造軸組工法のメリット・デメリット
日本家屋の基本工法とも言える木造軸組工法ですから、大手ハウスメーカーから地元密着型の工務店まで、依頼できる業者は数多いです。
数多くの構造・工法のなかでも、最も自由度の高い種類ですから、設計事務所に依頼しても、この工法を選ぶ方が多いのではないでしょうか。
…ただ数が多いだけに、その価格帯や技術が「ピンキリ」とも言えます。
【 沖縄の木造住宅☆メリットとデメリット 】
★ メリット …
特に注文住宅でマイホームを希望する場合には、間取りや設計の自由度が期待でき、この自由度のために、後々のリフォームや改築も、より進めやすいです。
★ デメリット …
昔ながらの工法である「木造軸組工法」は、職人の技術に頼る部分も少なくありません。そのために、業者や職人によって質の良さにムラが出る可能性も否めません。
…ですから、沖縄の木造住宅でこの「木造軸組工法」を検討するならば、何よりも信頼できる業者へ依頼することがポイントです。
〇水ハウスや〇マホームなど、全国的に広がる、信頼感の高い大手ハウスメーカーのなかでも、この工法を用いている業者は数社ありますが、ネームバリューがある分、その価格帯は割高傾向にあります。
「木造軸組工法」の一戸建て、工務店選び
ローコスト住宅も実現する木造軸組工法ですが、大手ハウスメーカーへ依頼をすると、坪単価30万円以上も割高になるケースは多い一方、「大手企業」と言う信頼度は高いです。
そこで、地元密着型の工務店や中小ハウスメーカーを選ぶ方々も多いのではないでしょうか。
【 沖縄の木造住宅☆木造軸組工法を扱う業者選び 】
★ 前述したように、職人の技術が問われる工法ですから、過去の実績を確認できれば安心です。できれば、実際に見学ができ、説明を受けてください。
・ 過去の実績を確認するとともに、シロアリや耐震・耐火対策などについても説明を受け、そのなかで気になった部分はスルーせずに記録をしていくことで、業者の比較検討がしやすくなります。
一戸建てマイホームを建てた経験者が、業者選びで後々「スルーしなくて良かった!」と感じた事柄は、営業担当者との相性や、シロアリ対策などの説明、価格説明です。
特に営業担当者と信頼関係を築くことが出来れば、その時の疑問点は納得するまで確認できますし、後々のアフターフォローもスムーズに相談できます。
【 沖縄の木造住宅☆木造軸組工法のポイント 】
★ 初期段階からのこまめなメンテナンスはもちろん、後々の増改築がしやすい点が魅力的な工法が「木造軸組工法」です。
・ そのメリットを最大限に生かすためにも、何かと後々までお付き合いができる業者選びをしてください。
欧米から来た輸入工法「2×4工法」
日本在来の工法が「木造軸組工法」であるのに対し、欧米(主にアメリカやカナダ)から来た輸入工法が、「2×4工法」です。
「ツー・バイ・フォー工法」と呼び、数字の通り、2インチ×4インチの木材を壁などに用いる工法で、この他にも板の大きさによって2×6(ツー・バイ・シックス)工法などがあります。
戦後すぐの沖縄のアメリカの統制下、この2×4工法が「台風ですぐに吹き飛んだ!」などの声も聞こえますが、当時は戦後に焼野原になった沖縄で、ともかく建てた応急処置のようなもの…、付け焼刃でした。
現代では木材自体の材質も、技術も職人の丁寧さも格段に違い、沖縄でも十分に強度の高い家ができるため、多く建てられています。
【 沖縄の木造住宅☆2×4工法 】
★ 2×4インチの木材を使うため、どうしても木造軸組工法と比べると、その自由度は低くなりますが、短い期間で建つ点は魅力です。
・ 一方、軸組工法では職人の技術に左右される心配もありますが、2×4の場合は規格があるために、職人技術による差はより少なくなります。
壁などが板材となるために、軸組工法よりも気密性が高くなるために、RC造(鉄筋コンクリート造)ほどではありませんが、より遮音性が高くなり、冷房・暖房が効きやすい傾向です。
木造軸組工法・2×4工法の価格帯
建売住宅などの規格一戸建てであれば、より安価なローコスト住宅も見受けますが、自由度から見ると、2×4インチの木材が必要になるために、軸組工法の方が自由度が高くなります。
…木造の他、鉄筋コンクリート造などもありますが、こちらも枠組みさえ作れば自由度が高くなるものの、個人の理想を反映する注文住宅ともなると、それなりの作業工程が入りますよね。
そのために、2×4工法の自由度が低い訳ではなく、日本昔ながらの工法である軸組工法が、ダントツで自由度が高いと言えます。
【 沖縄の木造住宅☆2×4工法の価格帯 】
★ ただし、規格化された一戸建てや、建売住宅のケースでは、大量生産ができるために、2×4のローコスト住宅が多い傾向です。
・ 一方、注文住宅となると前述したような「自由度」の違いから、軸組工法の方が割安になるケースが多く見受けられます。
2×4工法での沖縄木造住宅での価格帯の目安としては、坪単価35万円~60万円前後でしょうか。
軸組工法、2×4工法、共に大手ハウスメーカーが採用している工法ですが、やはり、そのネームバリューから、地元密着型の工務店や業者に比べると、大手ハウスメーカーは割高になる傾向があります。
また、沖縄の木造住宅自体のメリット・デメリットについては、鉄筋コンクリート造などとも比較している別記事「沖縄で建てる木造住宅☆そのメリットとデメリット」や、「沖縄で木造住宅はダメ?「実は勘違い」5つの事柄」などもご参照ください。
いかがでしたでしょうか、今日は沖縄で木造住宅を検討するならば理解しておきたい、基本的な2種類の工法「軸組工法」「2×4工法」についてお伝えしました。
以上が主な工法ですが、最近では2×4工法でも、火が燃え移らない「ファイアーストップ構造」など、より耐震性や耐火性を高めるために、新たな技術や構造も出現しています。
また、昔は大きな建築物で多く見られた「ラーメン工法」を個人のマイホームに採用するケースが増えました。
もともとは大きな建築物だけに、もともとは鉄骨造で多いラーメン工法ですが、これを木造で用いるケースが多く、そのメリットは、窓面積を大きく取る、広い空間を作り出すなどのメリットがあります。
同じ沖縄の木造住宅でも、それぞれのメリットデメリットを何となくでも理解をしておくと、後々進めるなかで、納得のできる選択ができます。
まとめ
沖縄木造住宅、二種類の工法とは
・日本で昔から伝わる「軸組工法」
・軸組工法は自由度が高く、増改築もしやすい
・軸組工法は職人の力量によるムラが出やすい
・軸組工法では信頼できる依頼先探しがポイント
・海外から輸入された「2×4工法」
・2×4工法は自由度は低い一方、ムラは少ない
・2×4工法は規格家ならば、安いコストも実現
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