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COLUMN琉球アーバンホーム コラム

2020.03.01注文住宅

30代の住宅ローン☆決断前のチェック、5つのポイント

30代の住宅ローン☆決断前のチェック、5つのポイント
30代は住宅ローンを組む、最も高い層ですよね。20代で結婚をして子どもが産まれ…、と、マイホームを検討するきっかけの多い時代です。
 
そのためか、30代で住宅ローンを組む方々のなかには、あまり住宅ローンについて、そのリスクや形態(金利など)を知らないまま、不動産会社の営業マンの方々の言う通りに進めるケースも多いです。
 
けれども70年、80年人生のなかの35年(一例ですが)と言う、半分以上も返済し続ける、大きなイベントですので、自分がこれから背負うリスクまで理解して契約を進めると、より安心できます。
 
そこで今日は、最も層の高い30代で住宅ローンを組むポイントと、現代(2020年)の30代ならではのリスクや、その対策をお伝えしていきます。どうぞ参考にしてください。
 

 

30代の住宅ローン☆
決断前のチェック、5つのポイント

 

賃貸と持ち家、それぞれのリスク


30代は住宅ローンを組む人々が最も多い年代ですが、実はこれは、不動産業界の「誘導」のような部分もあります。
 
ひと昔前の高度成長期・バブル期の日本人のステータスは、家族に子どもにマイホーム…が一般的でした。けれども年功序列で安定して収入が上がり、年金も安定、退職金もしっかり出ていた、昭和時代と現代では価値観からして違います。
 
この時代の流れのまま、「結婚したらマイホーム」「子どもが産まれたらマイホーム」と、日本人の価値観を誘導しますが、今では「年代に合わせて住まいを変える」として、賃貸生活を敢えて選ぶ若い世代も増えました。
 
不動産業界の誘導に流されずに、自分達の価値観で決断するには、賃貸生活と持ち家生活、それぞれのメリットデメリットを並べてみて、どちらが自分達夫婦にとって魅力的か、がポイントです。
 

【 30代の住宅ローン☆賃貸と持ち家のリスクの違い 】
 
《 賃貸生活 》
 
・ メリット … 
 
新婚当初のDINKSマンション→子どもが産まれればファミリーマンション→シニア対象のマンションなど、その時々に応じた住まいへ、より気軽に移りやすいです。
 
また、暮らしに余裕のある家賃を選ぶことで、余裕を持った老後資金計画を立てやすい(貯蓄がしやすい)側面もあります。
 
・ デメリット …
 
年金問題や退職金も不安視されるなか、老後も変わらず家賃を払い続けなければなりません。老後資金には家賃も見据えた貯蓄計画が必要です。
 
《 持ち家生活 》
 
・ メリット …
 
住宅ローンを完済してしまえば、修理修繕費用は必要になるものの、家賃を払わずとも「屋根(住まい)」は保証されます。家や土地を上手に利用すれば、一部を賃貸として貸し出したり、二世帯住宅も可能です。
 
・ デメリット …
 
30代の子育て真っただ中で持ち家を持つ場合、老後の生活には必要ない大きさの家が建つことになります。その時々の柔軟な対応は、よりしにくいかもしれません。

 

 

リスクを人生の「どこで」負担するか


このようにそれぞれのメリットとデメリットを整理して行くと、「リスクを人生のどこで解消するか」とも考えられます。
 

【 30代の住宅ローン☆リスクの捉え方 】
 
① 一生賃貸生活を選んだ家庭では、家賃を払い続けなければ「屋根(住まい)」がなくなるリスクがあるため、「定年後にリスクがある」ことになります。
 
(一方で余裕がある若い時代に、老後資金を貯めやすいです。)
 
② 持ち家を選んだ家庭では、家を建てるための何千万と言う「借り入れリスク」を現役世代で受け、定年後のリスクを軽減します。

 

ちなみに今の日本ではまだ、若い世代で持ち家を持っている…、若しくは親から引き継いでいるとして、「老後資金」の目安に「家賃」を入れていない計算が多いです。
 
一時期言われた「老後2000万円問題」も、その計算に家賃は入っていません。ですから賃貸暮らしを選んだ場合には、「老後資金2,000万円+家賃」として、貯蓄をすると安心できます。
 

 

「もしも」要素も想定に入れる


また、30代は結婚や第一子の誕生など、プライベートでも変化が訪れやすい年代であると同時に、ビジネスでもようやく昇進・昇格したり、収入もアップし始める年代です。
 
反対に言えば、まだ「人生のリスク」にピンとこない人も多い世代で、失業リスクや健康リスク(病気など)をまだ考えにくい年代ではないでしょうか。
 
さらに両親もまだ若いために親の介護問題も、まだ現実的ではない家庭が多いですので、この点も踏まえた「余裕ある」資金計画がポイントです。
 

【 30代の住宅ローン☆借り入れ金額には余裕を持つ 】
 
★ 30代は40代や50代と違い、長く返済することも出来て、収入も最も上がる時期なので、銀行の審査も通りやすく、借り入れ可能金額も高くなりがちです。
 
けれども前述したように「人生のリスク」にまだ直面していない世代でもあります。
 
→ さまざまなリスクを想定すると、銀行が提示する「借り入れ可能金額」の上限ギリギリを狙うのではなく、「自分で判断した」余裕のある借り入れ金額と、住宅ローン商品選びを心掛けてください。

 

 

余裕ある借り入れ金額の目安とは


…では、「余裕のある借り入れ金額」の目安や、住宅ローン商品選びのポイントは、どのような部分になるでしょうか。
 
一般的な方法として、ライフプランシュミレーションを出して、子どもの進学定年退職のタイミングを把握する方法があります。
 
ライフプランシュミレーション(家族年表)を一度洗い出して、住宅ローン以外に想定できる出費を、具体的な数字で想定してみてください。
 
また、安全な借り入れ可能金額や住宅ローン商品の選び方には、下記のようなポイントもあります。
 

【 30代の住宅ローン☆余裕が持てる借り入れ方 】
 
① 金利の低さばかりを比較せず、「毎月返済し続けられるかどうか」で決める。
 
→ 金利が低ければもちろん得をしますが、返済できなければ元も子もありません。住宅ローンは信用の元に成り立っていますので、「返済日に必ず」返済するのが鉄則です。
 
★ …この安全ラインは「手取り収入」×50%と言われていますが、30代以降から起きる失業リスク・健康リスクを鑑みれば40%ほどに留めておくと安心できます。
 
② 確実に元金を返済できる形式を選ぶ。
 
→ 底値で金利が引くため人気が高い変動金利商品は、後々金利が上がる可能性があります。特に30代では35年以上の返済ですから、リスク期間も長いですよね。
 
★ まずは、固定金利を検討し、変動金利なら「元利均等返済(※1)」、その次に当初固定金利(20年~25年)(※2)の順番で住宅ローン商品を検討してみてはいかがでしょうか。
 

③ 定年退職にローン残高を100万円台(1,000万円以下)になるように設定する。
 
→ 長期住宅ローンで注意をしたいポイントは老後の返済です。理想としては定年退職時には完済している状態ですが、なかなかそうは行きません。
 
★ ただ、30歳で35年ローンを組めば65歳で完済ですが、38歳では一般的にはオーバーします。ここで返済に苦しまないよう、貯蓄で補填すると安心です。(貯蓄については後述します。)
 
※ これらのシュミレーションは固定金利で計算してください。

 
(※1)元利均等返済は、毎月一定額の元金返済を行い、そこに金利をプラスする方法です。そのために、契約当初は金利分が高くなるため、月々の返済額が高くなるのですが、年数が経つごとに月々の返済額が少なくなります。
 
(※2)フラット35のように全期間金利固定型の住宅ローンの他、契約当初20年~25年と、一定年数を金利固定型にしてくれる商品もあります。
 
この場合は全期間金利固定型よりも、金利が低くなる傾向にありますが、20年後(25年後)からは変動金利が適用されるので、ここで見直しをしてみると、より効率的です。
 

 

30代は「少子高齢化」まで意識


以上が個人的な要素ですが、現代(2020年現在)の30代は、少子高齢化社会の真っただ中にいる年代であることも、注意をしなければなりません。
 
少子高齢化により若い世代の負担が増えるのが「社会保険料」です。
 

【 30代の住宅ローン☆社会保険料が高くなる可能性 】
 
★ (2020年現在として)35歳で変化する少子高齢化
 
2010年(25歳) … 人口の多い団塊世代が60歳になり、定年を迎えました。
 
2025年(40歳) … 団塊世代は75歳に突入し、後期高齢者が増加します。
 
・2035年(50歳) … 団塊ジュニア世代が65歳に突入、定年退職を迎えます。(ここで団塊世代は85歳、人生100年時代であれば、さらに高齢者増加です。)
 
2045年(60歳) … 団塊ジュニア世代が75歳になり後期高齢者に突入です。(ここで団塊世代は95歳、人生100年時代であれば、後期高齢者の増加になります。)

 

…このように先々を追っていくと、働き盛りで社会保険料が高騰し、定年間際には飽和してしまう状況が見通せます。
 
ここでどのように日本が変わるかは、実際には誰にも分からないとは言えますが、貯蓄ができる時代に対策はとっておくと、リスク対策になります。
 

 

 

いかがでしたでしょうか、今日は30代で住宅ローンを組む時に把握しておきたい、リスクとその対策をお伝えしました。
 
30代に限らず、年金のみでの生活が難しくなってきた昨今では、定年退職時の返済残高が大きなポイントです。
 
月々返済をしながらも、定年退職時の返済残高と貯蓄額がイコールになるような資金計画で貯蓄ができる範囲の借り入れであれば、大きな安心材料になります。
 
また、最後の項では社会保険料についてお話しましたが、一方で現代では夫婦共働きが一般的になり、女性の権利が広く認められてきたために、妻の年収も大きくなり、一世帯年収が高くなっている側面もあります。
 
そのため、夫婦共働きができる時代に計画的に貯蓄をして、リスクに備える考え方も、ひとつのポイントです。
 

まとめ

30代で住宅ローンを組むポイントとは

・賃貸と持ち家、それぞれのメリットを検証する
・持ち家はリスクを若い内に緩和する考え方
・「もしも」も想定し余裕ある資金計画
・毎月必ず返済し続けられる金額を目安にする
・定年時の返済残高を貯蓄で払える資金計画が理想的
・少子高齢化による社会保険料の高騰も想定する
・30代は夫婦共働きで一世帯年収が高い傾向にある
・高収入の時代に先々を見据えて貯蓄するリスク対策も一案

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