COLUMN琉球アーバンホーム コラム
2020.03.04注文住宅
40代が住宅ローンを組むリスク☆心得たい5つのポイント
40代になって住宅ローンを組むとなると、多くの方々が決断まで不安を覚えますよね。けれども40代の住宅ローン契約は30代に次いで2番目に多い年代です。
社会的キャリア面で考えると、40代は良い意味でも悪い意味でも「先が見える時代」などとも表現されるように、ある程度のキャリアの道筋が決まってくる時期…、年収にも見通しが出てきます。
そんな時代の40代だからこそ、住宅ローンを決める時には、借り入れ可能金額もより俯瞰した、冷静な判断が多いのも特徴的です。
…ただだからこそ、40代の住宅ローン契約のリスクを把握してから、決断したい方も多いですよね。
そこで今日は、40代で住宅ローンを組むリスクとその対策、借り入れ金額や住宅ローン商品を決めるポイントをお伝えします。どうぞ参考にしてください。
40代が住宅ローンを組むリスク☆
心得たい5つのポイント
40代の住宅ローンでは、限界を見極める
冒頭でお伝えしたように、20代や30代で住宅ローンを組むケースと比べ、40代で住宅ローンを組むケースの大きな違いは、契約者本人が良い意味で希望や夢を加味せず、冷静な判断で借り入れ金額を決めている点です。
反対に40代になっても俯瞰して自分の収入や見通しが出来ず、将来の高収入や出世など、希望的観測を持って、身の丈以上のマイホームを建てようとすると、後々苦労し兼ねません。
厳しいことを言うようですが、「安全ライン」を冷静に判断することが、40代の住宅ローン契約の最大のポイントです。
…では、「安全ライン」はどのようにして判断すると良いでしょうか…、ここで4つのチェックポイントをお伝えします。
【 40代の住宅ローン☆「安全ライン」チェックポイント 】
① 毎月の返済額が、手取り収入の50%以下かどうか
… 良く惑わされてしまうのが「金利」です。確かに金利の低さは重要なのですが、40代からの住宅ローンでは、「最後まで安全に返済し続けられるか」を意識して選んでみてください。
② ボーナス払いなしで契約ができる金額かどうか
… 40代になると住宅ローンだけではなく、子ども達も高校や大学と進学し、教育資金が掛かります。ボーナスで補填する必要のない借り入れ金額が理想的です。
③ 住宅ローンを支払っても、貯蓄ができる余裕を持つ
… 40代以上の住宅ローンで気になるのは、定年後の返済です。このリスク対策のためにも、理想的には年100万円以上を貯蓄出来る余裕を意識してみてください。
④ 定年時の返済残高が1,000万円を切っている
… 40代以降の住宅ローン契約最大のリスク、「定年後の返済」で、より安全ラインを保つためには、(60歳を定年年齢として)1,000万円以下の返済残高を目指すとより安心です。
⑤ 以上のシュミレーションは「固定金利」で出している
… 今、住宅ローンは金利が低いために変動金利が人気ですが、金利上昇のリスクを伴うのが変動金利型住宅ローンです。
→ 固定金利は金利が高めに設定されていますが、まずは固定金利でシュミレーションを出し、上記のリスクをチェックしてください。
…以上を踏まえた大まかな目安としては、40歳で年収600万円であれば3000万円前後(金利1.2%、定年年齢60歳として)、45歳なら2500万円前後がおすすめです。(あくまでも大まかな概算です。)
最も注意すべきは、定年後の返済リスク
ひと昔前とは違い、定年後も働き続けることが当たり前になった今では、40歳でも35年ローンなどの長期ローンが可能な時代です。
昔よりも完済年齢の制限が上がっている現代では、借り入れ側が個々にシニア期の返済リスクを意識しなければなりません。
「定年を超えても働き続けるから大丈夫!」と言う方もいますが、もちろん健康リスクも高まりますし、それだけではなく、多くの人々が定年退職後には収入が80%以下に減収しています。
【 40代の住宅ローン☆定年後の返済リスク 】
① 30歳で4,000万円の住宅ローンを、①1.2%の固定金利②元利均等返済③ボーナス払いなし、として、月々約12万円の返済額で組んだとします。
→ この場合、65歳を定年として換算すると、約400万円が定年時の返済残高になる計算でした。
② 一方、40歳が同じ条件(4,000万円を1.2%の固定金利、元利均等返済のボーナス払いなし、毎月の返済額約12万円)でローン契約すると、65歳定年時のローン返済残高は、約1,700万円でした。
★ 10年の返済期間で、定年時の返済残高の差は約1,300万円となります。
(※)あくまでも大まかな概算です。また、分かりやすく区切りの良い数字にしました。
この「約1,700万円-約400万円=1,300万円」の差が、まるまる40代の住宅ローンのリスクと考えてください。
ただ数字だけを見ると、なかには「やはり40代以降の住宅ローン契約は無謀だろうか…」と躊躇する方もいるかもしれません。
ただ30代と40代では「貯蓄」と「収入」に違いがある家庭も多いですので、ここが40代から住宅ローンを組む方のリスク対策のカギとなります。
リスク対策は「貯蓄」と金利対策
30歳と40歳とを比べると、まず収入が上がっている方も多いのではないでしょうか、また40歳だからこそ、選びたい住宅ローン商品もあります。
【 40代の住宅ローン☆低金利商品を選ぶ選択肢 】
★ 前述したように定年時に返済残高が1000万円以下になることが、安全な住宅ローンの組み方です。
・ 反対に考えれば、65歳である程度返済を済ませられるような借り入れが望ましいと言えますよね。
→ そうなれば、65歳を定年と考えると「65歳ー40歳=25(年)」として、「当初固定金利」20年~25年の商品が狙い目です。
・ 人気が高い35年固定金利の住宅ローン商品と比べ、金利が低めに設定されています。
最も多い30代では定年65歳と考えると、35年は固定金利が続く住宅ローン商品を選びやすいですよね。実際にフラット35をはじめとして、安定した固定金利型住宅ローンでは30年以上のものが人気です。
【 40代の住宅ローン☆当初固定金利20年 】
★ 当初固定金利20年~25年型の住宅ローンは、地銀の他、ネット銀行やメガバンクでも、多く見受けることが出来ます。
10年間を埋める貯蓄
30歳から同じ条件の住宅ローンを組んだ時の、定年時の返済残高は「1,300万円」でした。これが40代で住宅ローンを組むリスクと言うことはお伝えしましたが、この差額を貯蓄していれば、「リスクの差はない」とも言えますよね。
40代は昇格もあったり収入も安定している…、最も脂の乗った年代です。ですから、その分を貯蓄すれば良い訳です。
【 40代の住宅ローン☆リスク対策としての貯蓄 】
★ 40代からの住宅ローン契約では、リスクヘッジに理想的な貯蓄額は月々10万円、年間では100万円以上が理想的と言われています。
→ 前の項目で当初固定金利20年(25年)を選んだ場合、それ以降は変動金利の影響を受けますから、金利上昇時にはこの貯蓄を利用して、繰り上げ返済で元金を減らすこともできます。
ちなみに変動金利のリスクは金利上昇ですが、多くが元利均等型になるために、返済額の内、元金の割合が減ることで、元金返済が先送りになってしまう点が注意点です。
ですから金利上昇分の「元金を繰り上げ返済してしまう」ことで、金利上昇の対応にもなります。
いかがでしたでしょうか、今日は40代で住宅ローンを組むリスクと、その対策を概算ながら具体的な数字と共にお伝えしました。
最も住宅ローンを組む層が高い30代と比較した「1,000万円(1,300万円)」の貯蓄が安心ポイントのひとつになりますが、予定外の出費などで「なかなか思うようには行かない!」と感じる方も多いですよね。
そのためには、第一の項でお伝えしたような「ムリのない借り入れ額」の設定が功を奏しますが、ライフプランも立てておくと想定しやすいです。
40代の場合、返済残高がまだ多い住宅ローン初期から、子どもが高校・大学へと進学し教育資金の出費が出たり、親の介護に直面する可能性が出てきます。
こちらも教育資金であれば「私立大学学費初年度なら約130万円」など、簡単で良いので「具体的な数字」を出してイメージしやすくし、対策を立ててください。
まとめ
40代からの住宅ローンのポイント
・月々の支払が手取り収入の50%以下
・定年時の返金残高が1,000万円以下
・年間100万円以上の貯蓄が出来る余裕
・若しくは月々10万円の貯蓄
・若しくは1000万円の貯蓄がある
・当初固定金利20年~25年の商品は金利が比較的安い
・40代は将来に希望的観測をせず可能額を決める
・ライフプランも立てて、他の出費も想定する
・シュミレーションは固定金利で算出する
・確実に元金を払える固定金利が理想的
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