COLUMN琉球アーバンホーム コラム
2021.11.25注文住宅
沖縄の注文住宅☆欠陥住宅に陥らない基礎工事の基礎知識
沖縄でせっかく注文住宅を建てるなら、安心できる家を建てたいですよね。欠陥住宅を建ててしまうと、住宅ローン返済も残っていながら売却もできない問題などが出てきます。
今、全国的に「欠陥住宅」と呼ばれる家の7割は軟弱地盤が原因です。(2019年度調べ)ですから沖縄で安心して注文住宅を建てたいならば、最も力を入れたい事柄が地盤強度を高めること、そして土台となる基礎工事となります。
自分達でできる地盤チェックや業者に依頼する地盤調査については別記事「沖縄の注文住宅☆自分でできる地盤強度のチェック要素」や「これから沖縄の注文住宅は耐震性!地震に強い家のコスト目安」でお伝えしてきました。
そこで今回は、沖縄の注文住宅を支える土台を強化する基礎工事について、詳しくお伝えしていきます。どうぞ参考にしてください。
沖縄の注文住宅☆
欠陥住宅に陥らない基礎工事の基礎知識
軟弱地盤、基礎工事で対応できるか
(1981年に宮城県沖地震を受けた新建築基準法が施行されましたが)2000年には木造住宅に対して新建築基準法が施行され、以後建てる新築住宅は地盤調査が義務付けられました。
また2013年以降、度重なる災害を受け、沖縄で注文住宅を建てる際、事前に地盤調査の調査依頼を個人的に行うオーナーも見受けます。
地盤調査を済ませたら、軟弱地盤であっても軽度であれば(地盤調査の結果を受けて)、基礎工事で強固な土台を作ることにより、対応できるケースもあるでしょう。
【 沖縄の注文住宅☆欠陥住宅を避ける基礎工事 】
● 「欠陥住宅」と呼ばれる住まいの多くは土台となる基礎や地盤が軟弱なため、家が傾くなどが要因です。土台が傾けば家全体が傾斜するので、建具も歪んでしまいますし、家全体がちぐはぐになってしまいます。
→ あまりに地盤が緩い場合には改良工事が必要ですが、状態によっては地盤の緩さに対応した基礎工事を行うことで対応する事例が多いです。
※ 一方でより災害による被害を防ぐため、良好な地盤であっても敢えて頑丈な基礎工事を行う事例も増えました。
より強固な基礎工事になれば、それだけコストも掛かります。改良工事になると50万円~百万円単位でコストが掛かることになりますので(敷地面積や改良工事の内容による)、あまりに緩い地盤では、そもそも建てる場所の変更も考えた方が良さそうです。
地盤の状態に合わせた基礎工事
では沖縄で注文住宅を建てる時の基礎工事にはどのような種類があるでしょうか。
沖縄の注文住宅では、良好な地盤における古くからの一般的な基礎工事は「布基礎」でしたが、現在ではより強固な土台を作るために「ベタ基礎」のニーズが高い傾向です。
【 沖縄の注文住宅☆基礎工事の種類 】
(1) 布基礎 → 良好地盤で対応できる基礎工事となり、間仕切り/壁から伸びた、逆T字の鉄筋コンクリートで住宅を支えます。
※ 昔ながらの一般的な基礎工事で、現状では他の基礎工事と比べて割安傾向です。
(2) ベタ基礎 → 軟弱地盤の敷地に対応します。布基礎のように点で住宅を支えるのではなく、床下一面に鉄筋コンクリートの面を作り、面で支える構造です。
※ 一面にコンクリートを使用するため、点で支える布基礎よりもコストが高くなります。現代、沖縄で建てる注文住宅では、このベタ基礎が人気です。
(3) 杭基礎 → 軟弱地盤でも特に緩い敷地で扱う基礎工事となります。表層からしっかりと支えられる良好地盤の地層まで杭を打ち込んで、点で起訴を支える構造です。
高温多湿の沖縄注文住宅ではシロアリ対策としてもベタ基礎を採用する家が多くあります。
点で支える布基礎では地層からシロアリが家内まで侵入する可能性が高くなりますが、コンクリートで地層をシャットアウトすることで、より地層からのシロアリ侵入を妨げるためです。
軟弱地盤の改良工事
沖縄の注文住宅で基礎工事のみで軟弱地盤の問題を解決できるなら良いのですが、基礎工事をしても解決できないほどの軟弱地盤の場合、かなりのコストが掛かると考えてください。
地盤の緩さによっては改良工事に掛かる費用は、前述したように50万円前後~何百万円単位です。これでは沖縄で注文住宅を建てる予算計画が崩れてしまいますので、できるだけ避けることをおすすめします。
※ 沖縄注文住宅で土地を決める前に自分達で行うチェック項目については、別記事「沖縄の注文住宅☆自分でできる地盤強度のチェック要素」でお伝えしていますので、コチラをご参照ください。
【 沖縄の注文住宅☆軟弱地盤の改良工事 】
(1) 表層改良工法 → 表層から軟弱地盤が比較的浅い時に用いる改良工事で、約-2m前後までの軟弱地盤に対応します。セメント+土の面となる土台を置き、その上に基礎工事を施す方法です。
(2) 柱状改良工法 → 表層から軟弱地盤が約-2m以上~-8m前後の場合に行います。不同沈下を防ぐため、良好地盤の地層まで穴を掘ってコンクリートを流し込んだ上に、基礎工事を施す工法です。
(3) 鋼管杭打ち工法 → 表層から軟弱地盤が約-8m~-10m前後まであった場合、良好地盤まで鋼管の杭を打ち込んで対応できます。沖縄注文住宅で行う他、すでに不同沈下した場合の改良工事でも行うことが多い傾向です。
両親から相続した土地など、変更できないケースでは改良工事にコストを掛ける方向性もアリですが、これから土地購入を検討しているならば、売買契約前に営業担当者にしっかりと、そして早々に確認した方が良いでしょう。
沖縄に多い埋め立て地
沖縄の注文住宅では埋め立て地に建てる家も少なくありません。埋め立て地はそもそも水の上に埋め立てただけではなく、軟弱地盤を起こしやすい海岸線や湿地、河川などが周辺にあることでしょう。
ただし沖縄県が率先して計画を進めている開拓エリアも多いため、「埋め立て地=軟弱地盤=欠陥住宅」とも言えません。
都市計画により埋め立て地に開発されたエリアはファミリー層に暮らしやすく、環境も整っていることが多いうえ、比較的安く沖縄で注文住宅を建てる事例もありました。
【 沖縄の注文住宅☆埋め立て地を選ぶ時 】
● ですから敢えて沖縄で埋め立て地に注文住宅を建てるのであれば、業者だけに頼らず自分達で信頼できる業者へ依頼し、地盤調査を行う方法もひとつの方法です。
地盤調査について、詳しくは別記事「これから沖縄の注文住宅は耐震性!地震に強い家のコスト目安」でお伝えしています。
一般的にはスウェーデン式サウンディング試験が最も安価(5万円~10万円目安)で利用率も多いのですが、この調査結果の「N値」が3未満だった場合は軟弱地盤と判断されるため、注意をしてください。
もちろん、施行業者に調査会社を仲介してもらう方法も一案です。
いかがでしたでしょうか、今回は沖縄で注文住宅を建てる際、欠陥住宅を避けるためには外せない、基礎工事の豆知識と軟弱地盤について、改良工事の詳細までお伝えしました。
現代の沖縄注文住宅ではシロアリ対策の意味合いも込めて、より強固なベタ基礎が人気です。ただ、布基礎よりはコストが掛かるデメリットは否めません。
けれども土台(地盤)の上に沖縄の注文住宅が建つ限り、土台に掛かるコストの優先順位は上位に置いてください。
後々欠陥住宅になってしまっては、中古住宅として販売しても売り手がなかなか見つかりませんし、修理・修繕によって結果的に大幅にコストアップにもなり得ます。
まとめ
地盤の状態に合わせた基礎工事とは
●地盤に合わせた基礎工事
・布基礎 良好地盤で対応(割安傾向)
・ベタ基礎 軟弱地盤に対応(人気基礎)
・杭基礎 特に緩い軟弱地盤に対応●軟弱地盤の改良工事
・表層改良工法 軟弱地盤が約-2m前後まで
・柱状改良工法 軟弱地盤が約-2m以上~-8m前後まで
・鋼管杭打ち工法 軟弱地盤が約-8m~-10m前後まで●地盤調査
・スウェーデン式サウンディング試験が最も安価
・N値が3未満だった場合は軟弱地盤
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