COLUMN琉球アーバンホーム コラム
2021.09.07注文住宅
沖縄で健康住宅☆シックハウス症候群対応の安全建材
沖縄では新築の家で健康住宅ニーズが高まっていますよね。沖縄では健康住宅のなかでも、自然素材を使用して、シックハウス症候群リスクを避ける目的が多いです。
ローコスト住宅など安い価格帯で建てる住宅が増え、現代はより人工的な化学建材を使用した家が増えました。そこで問題視され始めたのが「シックハウス症候群」です。
特に花粉症やアレルギーに苦しむ人々が移住する事例が多いので、沖縄では健康住宅ニーズが高い傾向があります。また子どもや高齢者が多いことも、沖縄で健康住宅が求められる要因かもしれません。
今回は沖縄で健康住宅を建てる際、シックハウス症候群に対応した建材選びに役立つ、「安全な建材」について詳しくお伝えします。
沖縄で健康住宅☆
シックハウス症候群対応の安全建材
シックハウス症候群とは
冒頭でお伝えしたように「シックハウス症候群」は、近年増えた化学物質を多く含んだ化学建材を日常的に吸い込むことで発症する、アレルギー症状です。
もともと沖縄で健康住宅が求められるのには、本州でアトピー性皮膚炎やぜんそく、花粉症などに悩んできた人々の移住が多いことが挙げられますが、このようなアレルギー症状とも少し違います。
より後発的なアレルギーで、もともと健康だった人でも日々室内から放出される化学物質を吸い込むことで発症しやすい傾向です。そして怖いのは、一度発症すると微量の化学物質でもすぐにアレルギー症状を引き起こす人々が多い点ではないでしょうか。
…では、現代沖縄の健康住宅で避けられる、シックハウス症候群を引き起こしやすい化学物質とは、どのようなものがあるのでしょうか。
【 沖縄で建てる健康住宅☆シックハウス症候群を引き起こす化学物質 】
(1) クロルビリホス … シロアリ対策で用いられる薬剤です。沖縄は高温多湿でシロアリ被害が多い地域ですが、クロルビリホスを使用しない対策を取ってください。
(2) 塗料に含まれる化学物質 … 揮発性の有機化合物「VOC」は、主に塗料に含まれるトルエンやキシレンが挙げられますが、揮発性と言う特徴から日々知らぬ間に吸い込んで、ある時突然アレルギー症状を発症する事例も少なくありません。
(3) ホルムアルデヒド … 一時期ニュースでも多く取り沙汰された健康を害する化学物質で、主に防腐剤や接着剤に含まれます。(こららの接着剤などは合板や壁紙が主な用途です。)
シックハウス症候群は、入居後1年以内に発症することが多い傾向で、特に頭痛や呼吸器系の不調から分かることが少なくありません。
特にホルムアルデヒドは壁紙に使用するとお伝えしましたが、気密性の高い家で壁紙に使用されると、そこに住む住人は室内を覆うように一日中化学物質にさらされることになります。
近年ではコロナ自粛により家時間も増えました。現代はローコスト住宅も人気がありますが、安い家ほど化学建材を使う傾向がありますので、沖縄で健康住宅を目指すのであれば、コストと相談をしながら、それぞれの建材まで配慮した方が良さそうです。
その上で、換気・通風環境の良い設計で、快適な住まいを目指しましょう。
シックハウス症候群リスクを避けた安全建材
前項でお伝えしたような、極力化学物質を含まない安全な建材を使用し建てた家が、沖縄の健康住宅の基本です。
ここに快眠環境が整う調光システムや防音効果、換気が良くダニやカビを抑えてアレルゲンを極力減らしていきます。
ですから沖縄で健康住宅を建てようとするなら、自然素材を使用すれば良い訳ですが、その分割高になることは否めません。そこでコストパフォーマンスとのバランスを少しでも取るならば、安全な建材に対する知識が必要です。
では、どのような建材がシックハウス症候群リスクを回避するのでしょうか。
【 沖縄で建てる健康住宅☆安全建材とは 】
★ 安全建材はさまざまにありますが、ここではその一例を紹介していきます。
(1) 無垢版単層フローリング → 天然木のフローリングです。ただし防腐剤が施されていないので、湿度調整を意識した設計が必要になります。このような理由から、床暖房とは相性が悪いです。
(2) コルクタイル → コルク樫の皮で作られた素材で、無垢版単層フローリングと違い床暖房にも向いています。着地が柔らかく遮音性が高いです。
(3) 畳 → 昔ながらの畳間は安全な素材です。コストパフォーマンスを上げるには、中国産の天然い草を使用した畳などが良いかもしれません。稲わらは割高傾向があります。
(4) 珪藻土 → 調湿機能が高く昔ながらの沖縄の家でも多く使用されてきました。現代の化学建材と比べると割高になりがちですが、化学物質を吸着する効果もあるので、おすすめです。
(5) アクリル系クロス → クロスは室内全体を覆うため、沖縄の健康住宅プランニングでは重要な選択要素です。アクリル系クロスは水性インク使用なので、耐久性がありながら有毒ガスの発生がないので、選ばれやすい傾向です。
クロス類はこの他にも紙クロスや布クロスがありますが、紙クロスは耐水性が低く、布クロスはハウスダストアレルギーのアレルゲン(吸着性があるので室内の埃を吸収しやすく室内に放出しやすい)でもあり、デメリットとの天秤になります。
また、沖縄の健康住宅ではアクリル系クロスに次いでオレフィン系クロスも使用される傾向です。
オレフィン系クロスも水性オレフィン系樹脂がメイン素材なので、有毒ガスが発生しにくい点が人気です。
ホルムアルデヒド放散量区分とは
このように細かく建材まで配慮していくと、沖縄で健康住宅を建てる時に隅々まで悩み過ぎて計画自体が進まなくなりがちですが、素人が判断するには「ホルムアルデヒド放散量区分」を示した「F☆☆☆☆」製品が安全判断に便利です。
【 沖縄で建てる健康住宅☆ホルムアルデヒド放散量区分 】
★ 「F☆☆☆☆」はJIS(日本工業規格)・JAS(日本農林規格)が合同で規定した、化学物質ホルムアルデヒドの化学建材による放散量区分を表した記号で、危険度は☆の数で分かります。
→ 最も安全な数値が「F☆☆☆☆」で、ホルムアルデヒド放散量区分が最も少ない建材です。例えば、「F☆☆☆☆複層フローリング」は、前述した無垢単層フローリングよりも割安ですが、ホルムアルデヒド放散量区分が少ないと認められた安全建材となります。
ちなみにF☆☆☆☆複層フローリングは、合板を使用していますが、表面は天然木材を削って加工しています。
「F☆☆☆☆」の後は、少しずつ☆の数が減っていき、少なくなるほど危険領域です。
【 沖縄で建てる健康住宅☆F☆の数 】
(1) F☆☆☆☆ … 安全建材として沖縄の健康住宅にも使用可能です。
(2) F☆☆☆/F☆☆ … 住宅にも使用できる建材ですが、使用面積は定められています。
(3) F☆ … ホルムアルデヒド放散量区分が多い建材として、使用禁止です。
現代ではシックハウス症候群の主な要因としてホルムアルデヒドが取り沙汰されています。そのため、他のVOC(揮発性有機化合物)やクロルビリホスなどへの配慮も必要ですが、最も注意をしたいホルムアルデヒドについては充分な配慮をしながらプランニングをすると良いでしょう。
いかがでしたでしょうか、今回は沖縄でニーズが高い健康住宅をプランニングするポイントとして、化学物質含有量が少なく、よりシックハウス症候群リスクが少ない安全建材についてお伝えしました。
昔ながらの赤瓦屋根で沖縄平屋住宅を建てようと思うと、思った以上にコストが掛かることからも分かるように、天然素材を多く利用した場合、沖縄の健康住宅はどうしても、一般住宅と比べて割高になりがちです。
ですからF☆☆☆☆規格や、その他複数の安全建材の知識を持った上でプランニングに臨むことで、よりコストバランスまで配慮しやすくなりますので、どうぞ参考にしてください。
重なる部分もありますが、快眠環境やヒートショックリスクの低い家など、より複合的な沖縄の健康住宅プランニングについては、別記事「沖縄で家を建てる☆健康住宅プランニング5つのポイント」でお伝えしています。
まとめ
健康住宅に適した安全建材とは
・無垢版単層フローリング
・コルクタイル
・畳
・珪藻土
・アクリル系クロス
・「F☆☆☆☆」の建材
カテゴリ
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